『黒の断章 The Literary Fragment』は、アボガドパワーズよりパソコン用ソフトとして発売された『涼崎探偵事務所ファイル』シリーズの第1作をセガサターンへ移植した作品となります。 ゲームでは珍しい、クトゥルー神話を題材にしたパースペクティブ・モダンホラーとなっています。 『涼崎探偵事務所ファイル』シリーズでは、「現代人の孤独」や「心の問題」を主題としていて、シナリオは大槻涼樹氏が務めています。 【ストーリー】 都内のあるマンションで、一家惨殺事件が発生する。探偵の涼崎聡とその助手・草薙は事件を解決すべく調査に乗り出す。 涼崎たちが調査を進めるうちに、事件は予想外の方向へ進んでいく。

クトゥルフ神話をベースにしたADVです。登場人物の服装がいささか派手ですがストーリーは抑えたなかでなかなか盛り上げてくれるものです。途中日本からアメリカへ舞台が移動しますがアメリカ編の方が雰囲気がダークでいいような気がします。声優さんもキャラクターによくあってますし効果音もつぼを抑えた使い方だと思います。 こんな感じのADVまた発売されませんかね。クトゥルフ神話もまだまだ使い道があると思うんですが。

「見る」「話す」といったコマンドが存在せず、基本的に画面上をクリックすることしかできない。 しかし「移動」すらないのはいかがなものか。 誰かと話したい時はその人間の唇をクリックする。 それはいいとして、たまに何度唇をクリックしても同じことしか言わなくなることがある。 会話を進めるには、他の箇所をクリックしてフラグを立てなきゃならない。 これがかなり面倒だった。 わりと序盤で、どこをクリックしても会話が進まなくてイライラしてたら、女の子の胸をクリックした途端、フラグが立って新しい会話が始まったのにはあぜんとした。。 オープニングはなかなかいいなと思った。ゾクゾクさせる感じで、伏線としてもありだった。 といっても、ラストでそれを充分活かせてないのが、もったいない。 やっぱりラストは大なり小なり、どんでんがえしが必要だったはず。あーもったいない。 クトゥルー神話って全く知らないので、そのへんのからみは理解できてません。 数十年前に創られたファンタジーを題材にしたファンタジーみたいなことなのかと、素人ながらそう解釈したが、それってどうなんでしょう。 まークトゥルー神話自体知らなくても、ゲームする上で支障はない。 しかし死者を生き返らす方法があるなら、たとえファンタジーだとしても、少しはそこに言及してほしいもんだ。

私立探偵の主人公の住むマンションで次々殺人が起こり そのナゾを解いていくとある会社が浮かび上がってくる。 ・・・といった出だしは普通の推理物です。 でも推理好きだからやるーというのはお勧めできません。 なんと言ってもクトゥルフ神話とはオカルトなのです。 オカルト好きこそがこのゲームのターゲットです。 原作はPCのゲームだったらしいけど古すぎてよく知りません。 どうやら、黒の断章以外にもいろいろシリーズ化していたらしい。 で、私がプレイしたのはサターン版です 当然エロいシーンはカットなのですが、 一応サターン用にすべての原画を描き下ろしているらしくグラフィックは綺麗です。 ヒロインの探偵の助手の女の子が居るんだけど、この子が着ている黄色い服は派手すぎるなぁと思ってました。 設定的には確か高校卒業すぐとかだった気がする。 あの服が私服とわかったときはびっくり。 ストーリーはやりこみ要素は無いもののオカルト的にもまま満足できるものでした。 オチがイマイチ気に入らないけどねー まぁ、こんなもんかと。 シナリオは神宮寺の人と同じと聞いたことがありますが、定かでは。 オカルトに嫌悪感がなく、ダークなシナリオが好きな人にはお勧めです。 ゲームをクリアするとおまけに声優さんのメッセージが聞けるんですが、ここに今は亡き塩沢さんのメッセージとか入ってます。

絵もきれいだし(えぐいけど)声優陣もすばらしいです。 個人的だけどゲーム中の音楽、サントラ欲しいくらいです。 ある時期の記憶がない主人公が、わずかな断片の夢にひっかかりながらも、自分の住むマンションにおける猟奇殺人に自分との関係を発見し進んでいく・・・人がばたばたとえぐく死んでいくのはちょっとつらいですが、その伏線によりクライマックスが臨場感あふれるものとなっています。故塩澤兼人さまの真骨頂ともいえる、ある意味いっちゃってる人の演技も一見(一聞)の価値ありです。

このストーリの中のミクロノミコン(黒の断章)は本当にあったみたいです・・・睡眠状態でも理性はあるから自由に動かせないがだがこの断章にはそれを使い利用すろという・・・だから自由にできる答え はこのゲームの中・・・。 おまけが面白い