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ベイグラントストーリー

239位

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プレイステーション(PS)用のゲームソフト。
2000年2月10日に、スクウェアから発売。
ジャンルは、ロールプレイング・ゲーム(RPG)。

カテゴリ:ゲーム
タグ:プレイステーションRPGレトロゲームPSロープレ
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💡 アマゾンでのレビュー

★★★★★

レアモンデ観光

まず、ゲームがはじまったらスタートボタンを押して、周囲を見回してみる。 洞窟というものをこれほど真面目に描いた作品は他に思い当たらない。しっかりとした陰影が写実的というより絵画的な美しさをかもしだす空間。 地上に出ることが出来たなら、古都レアモンデのすばらしい景観を思う存分に楽しんでほしい。(高難度といわれる戦闘の最中でも、スタートボタンで景色を眺めている間はゲームが止まっているから問題ない) かつて人の温もりがあったことを感じさせる街並み、ゆっくりと建物を飲み込む蔦、街の片隅でひっそりと流れつづける小さな泉。なんという美しさだろう。 地下街の淀んだ空気もまたよし。巨大な教会の荘厳な雰囲気も忘れられない。 ディスク1枚で行ける観光旅行といった楽しみ方で、今でもたまに引っ張り出して遊んでしまう。 難易度が高くてどうにも…という方にはちょっとしたアドバイス。 切断、貫通、打撃、各属性の武器を最低1本づつ持ち歩く。ザコ相手でも敵にはこまめにストレングス(状況によってはストレングス以外でも)を下げる呪文をかけ、自分は逆にストレングスかアジリティを上げる。与えられるダメージが低すぎるなら武器を変えてみる。 チェインアビリティは全く使わなくても十分クリア可能。きっちり補助呪文をつかっていけばリスクが上がりにくい分チェインを使うよりも楽かもしれないぐらい。 武器合成は無理に最強のを作っていく必要はない。同系統で攻撃力が近いものどうしを合わせていけばそれなりのはできる。 余談だが、バ(ヴァ)レンディアという国名はサターンの名作「プリンセス・クラウン」の舞台と同じ。人々が日常的に魔法を使っていたメレンカンプの時代とはひょっとするとグラドリエル女王の…いや、偶然の一致。

★★★★★

大人に贈る、硬派なダークファンタジー

この作品は、SRPGの傑作であるオウガバトルシリーズや、FFタクティクスなど、重厚な世界観に定評のある名作を生み出してきたプロデューサーである 松野泰巳氏によるディレクションとして話題になった。あくの強さ、こだわりの深さゆえ非常に人を選ぶゲームといえる。 ゲーム画面を見るとバイオハザードやメタルギアソリッドシリーズが近い。しかし、ゲームとしての性質はそれらとは一線を画している。 爽快なアクションゲームではなく、ダメージ量や敵との相性・属性を考えながらちまちまと戦うSRPG的性質のゲームである。 このゲームの主な力点は、敵に合わせた武器の選択・戦い方の試行錯誤といった部分にある。プレイヤーはたった一人で敵と戦わなければならず、回復アイテムも思うようには手に入らない。何も考えずに進めると、敵にダメージを与えることもままならず、挫折してしまうこともある。 だが、敵に対して的確に弱点を突くように武器を選択し、それに合わせて戦い方を変えていくことによって、強敵を打ち破ることができる。 その過程では能動的に試行錯誤を重ねねばならず、面倒くさい部分もある。しかし、だからこそ敵を倒した時の達成感は測り知れないのだ。 その過程をさらに面白くするのが武器の成長・合成要素。一人で敵と戦うこのゲームの性質上、頼れるのは一つの武器だけ、だからこそ愛着もわく。お気に入りの武器をいくつか作り、成長させていくのもこの作品の楽しみの一つだ。 合成についても、膨大な組み合わせが用意されており、飽きることはまずないだろう。しかしながら、攻略本がないととてもではないが自分のお気に入りの武器を作ることはできない。この点はこだわりすぎたゆえの欠点といえる。 この作品最大の魅力はその世界観とストーリーにあると思う。それを一言で表すならば”映画的”。それを謳った作品は多くあるが、この作品はそれがほめ言葉になる数少ない作品の一つではないだろうか。 舞台は中世末期。議会直属の治安維持部隊エージェントである主人公、アシュレイ=ライオットは、過激派宗教教団のボス、シドニーを追い”魔都”レアモンデに入る。レアモンデで繰り広げられる様々な陰謀・闘争の中でミッションを遂行するうちに、”魔都”の力により、アシュレイは自分自身も忘れていた「記憶」と向き合うことになっていく。 これ以上は伏せるが、感動的なストーリーが待っている。また、登場するすべての人物が魅力的。脇役まですべてのキャラクターが立っている。そしてそれらを盛り上げる演出がすばらしい。音楽、カメラワークなど、センス溢れる演出がストーリーを盛り上げる。 個人的に好きなソフトなので褒めちぎってしまったが、不満点もあげられる。セーブ時やアイテムの管理時におけるロードの長さなどだ。攻略本必須な合成のシステムも再考の余地がある。 しかしながら、最初のとっつきにくさを越えれば、非常に魅力的な世界が広がっているゲームである。特にエンディングに関しては、ゲーム史に残るものという評価を与えてもいいと思う。 このゲームをプレイして、ベイグラファンがまた一人増えることを祈って私のレビューとしたい。

★★★★★

素晴らしい作品

この作品の大きな魅力のひとつは、ストーリーにあります。 主人公が正義の味方で悪の親玉を倒すといった、ありふれた構成ではありません。 古代の魔法をめぐって三つ巴の争いが繰り広げられます。 主人公自身の過去もあやふやで、実際に主人公のセリフというものはほとんどありません。 この、主人公の透明性というものが、プレイヤーにとってゲームの世界に入り込むことを容易にします。 欲や罪の意識にまみれた登場人物たちの個性は強烈でとても人間くさく、ストーリーを追うごとに主人公の過去のヒントも垣間見られ、エンディングは感動的であるとともにストーリーが完結したわけではないことを予感させます。 このストーリーに裏打ちされたゲーム全体の雰囲気はうっ屈したもので、プレイヤーが追体験することになる主人公の行動は圧倒的に孤独です。 しかし、ひっそりとした世界観の中で登場するキャラクターはいずれも魅力的で、敵となるキャラクター一人一人にもとても味があります。 プレイ後には登場する人物全員の印象が残っていることでしょう。 また、ゲームとしてもよくできていて、武器や防具を合成したり、敵の部位を破壊することができたり、2週目にしか入ることのできないダンジョンも用意されていたりします。 登場するマップにはすべてそれぞれにちなんだ名前が付けられており、武器の名称をとっても古今東西から集められたもので、よく作りこまれています。音楽もまた、とてもよくマッチしています。 間違いなくPSの名作のひとつとなるでしょう。

★★★★★

人生最高のゲーム

古き良き時代のスクウェア作品です。 このゲームは基本アクションRPGなのですが、今までのFFやDQとは違い、武器の射程距離、攻撃速度、タイミング、チェイン(攻撃を連続でつなげます)、リスク等々、敵と会った瞬間から考えなければいけません。しかしこれは面倒くさいのではなく奥が深いという意味です。 このゲーム特有の「チェイン」は攻撃のタイミングが合えば何度でも攻撃できます(ただかなり後半は難しいです)。じゃあ簡単なのでは?と思われると思いますが、違います。チェインはつなげば繋ぐほどリスク(リスクが多いとダメージ量が多くなりステータスが落ちる)が増え、かなり危険となります。 アイテムは豊富でさまざまな物があり、武器防具は合成もできます。 ストーリーは奥深くとても面白い内容です。キャラクターも個性がありとてもストーリーを引き立ててると思いました。 が、残念ながら使えるキャラは一人(アシュレイ)のみです。がまったく問題ないです。 クリア後開くようになる扉もあり、何回も楽しめました。 いまだにやりたくなる作品です。中古なら相当安く買えるので絶対買いだと思います! グラフィック重視の最近のゲームですが、この作品は本当にゲームが面白かった時代の最後の作品だと思います。

★★★★★

あえて自分自身の評価に従い。

某雑誌で満点という評価を受けなければ、この作品が必要以上に叩かれることも無かったと思います。 しかしわたしが審査員であったなら、やはり満点をつけました。 オウガシリーズに共通することですが(個人的にこの作品もイヴァリース作品の一部と思っています)、政治的権力争いやさまざまな陰謀に巻き込まれながら、主人公が最終的にどう判断するか、つまり薄汚い大人の世界で、青年がどう成長するかをテーマとしています。 その点は本作品も同じですが、他作と決定的に違うのは、主人公アシュレイが最初から最後まで『一人』であるということです。他作では、一応主人公の味方となり意思をともにする存在がいますが、アシュレイは重要な判断を自身の選択に任され、頼るものも無く進まねばなりません。 わたしが当初このゲームを購入した理由は、吉田氏の絵画、崎元氏の音楽、松野氏のシナリオに傾倒しているからで、本作のそれらはこれ以上ないほど素晴らしいものです。 しかし何よりプレイ後いまだに強く印象に残っているのは、このゲームのかもし出していたアシュレイの『孤独』でした。 このゲームは万人には、特に低年齢層には受け入れられないと製作者サイドもわかっていると思います。あえてこのゲームを世に送り出してくれたことに感謝します。

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